Harapeko_Mimizu’s blog

ブルベ最高峰のパリ・ブレスト・パリ挑戦記録

ブルベ600km (BRM611近畿600km川西 海だお寺だ湖だ)

Audax Kinki » BRM611近畿600km川西 海だお寺だ湖だ

スタート前夜に犬も食わぬ喧嘩をして、準備もできていないまま深夜1時に出発し、午前3時にはゴール付近の駐車場に着いて、2時間程睡眠。朝5時に起きて、慌てて支度した。慌てたもんだから、日焼け止め塗るの忘れ、携帯するのも忘れ、サングラス忘れ、レインコート忘れての、忘れものだらけになってしまった。サングラスは車用のがあったので、無いよりはマシか、とそれを持っていった。5km程離れたスタート地点まで猛ダッシュし、なんとか15分前にギリギリセーフで間に合った。受付したらすぐに車検になって、そのままスタート。慌ただしいスタートでゆっくり写真も撮れなかった。

スタートしてしばらくは信号も多く、10人くらいの集団ができたので、その集団と一緒に走った。曇り空で暑さはましだったが、湿度がすごく汗が乾かず気持ち悪い感じ。団体でシャカシャカ走るのは楽しい。ウィ~ン、ウィ~ンって音があっちこっちでするので何かと思ったら、皆さん変速機が電動化されてるようで、その音でした。私のはワイヤーで変速する昔ながらの変速機なので音はガチャガチャ。

PC1で団体とは別れ、団体でペースが同じだった人と2人でローテーションしながらPC2まで走った。もうこの時点で眠たかった、停まると寝てしまいそうだったのと、寝不足のハイテンションのせいか、ペース配分を忘れ、休まずに、30kmペースでPC2、PC3まで一気に走り切った。まだ雨は大丈夫だった。

PC3の手前にマクドナルドがあったので、私はそこでハンバーガー休憩。PC3でさっきの人と合流して少しお話。明日は風向きが良さそうで、走りやすそうだとか教えてくれた。さっきの人は雨雲から逃げる為、先に行くわと先に行かれた。私は、PC3で他の人達と少しおしゃべりしてて出発が遅れた。この遅れがあとあと、命取りになるとはしらずに・・・

PC3出発してしばらく走ると雨が降り出した。レインコート忘れたので仕方なく濡れて走ることにしたが、あまりにも雨足がきつくなってきたので、トンネルで休憩。やんできたら、再出発、また土砂降りで、またトンネルで休憩。これを4、5回繰り返してるうちに後ろから走ってきた3人組と合流。3人組いわく、雨にはあっていないとのことなので、私がドンピシャで雨雲と移動していたよう。3人組いわく雨雲があと10分程でなくなりそうとのことなので、私も一緒に待つことにした。私の方が休憩が長かったので先に出発した。出発した後、少し降られたが、そのあとは雨にあう事はなかったし、地面も乾いていたので、マックなんか行かず、PC3でゆっくりせず、早く出発していれば雨に降られる事もの無く、PC4まで走れていたかと思うと、なんだか後悔してしまう。けれでも過ぎた事は仕方ない、雨を体験できたので、1200kmで雨が降っても、レインコートさえしっかり持っていれば対応できる自信が持てたのでよしとしよう。それに何もない600kmではなくハプニングのあった600kmの方が思い出になるなる。

PC4の手前のドラッグストアで補給をしていたので、PC4に先に着いていたさっきの3人組と合流。スタートが一緒になったので、後ろを走らせてもらった。3人組の先頭を走る人はベテランで600kmも経験有りで頼もしい限り。他の2人は先頭の人のガイドで600km走破を目指している3人チームで、通常はマウンテンバイクやシクロクロスをしている仲間とのことです。先頭が早いので25~28kmペースでガンガン行きます。私は一番後ろの一番空気抵抗が少ないところで楽ちんをさせてもらいました。誰かと走ってると時間が経つのが早く、距離もあっという間に減っていくから不思議なもの。あっという間にPC5のお寺(永平寺)に到着。暗闇の中で自転車を入れて証拠写真を撮影。このあと少し登って、下ったあと、3人組は予約してある漫画喫茶で仮眠するそうなので、ここでお別れ。鯖江市にも漫画喫茶あったよ、と教えてもらったので、とりあえず鯖江までは走ることにしたが、鯖江についても漫画喫茶が見当たらなかった。このまま走るか、と思っていた矢先、マクドナルドさんがあるじゃないですか、(マクドナルドさん神ぃー)ここで仮眠することにした。

濡れた服を脱いで自転車に干して、ウィンドブレーカーを直接着て体を冷やさないように注意した。ハンバーガーとポテトS食べてから、10分の仮眠。あんまり寝すぎると次起きられなくなりそうなのと、起きたとき疲れが体中に回って気だるくなりそうなので短くしておいた。この時点で、とっとと走り切って、走り終わってからがっつり寝ようと心に決めた。

アラームしてたはずなのに気付かなかったけど、奇跡的に目が覚めた。これ、このまま寝てたら危険です。何か対策を考えないと。流石に服はかわいていなかったので、干しながら走って乾かす事にした。少し走ると、こんな深夜に走る一台の自転車。絶対ブルベの人だ。と追いかけて信号で追いついて、PC6まで一緒に走った。私と同じ京都からの人で、同じクロモリフレームに乗っていて、話がはずんだ。彼はここの地面にごろ寝で仮眠をするらしく、なかなかの強者だと思った。ビンディングシューズを履いていない、いかした選手でした。私がゴールしたあと、5時間後くらいに走ってるのを見かけたのでなんとか無事にゴールはできたと思う。

PC6を出発してからは完全に孤独の世界。前にも後ろにも人気はなく、真っ暗闇の靄がかかってる中、得体の知れない生き物の鳴き声に怯えながら、弱虫ペダル。旧北陸本線山中トンネルなんか深夜に通るもんじゃない、余計な事考えないように、ウルトラマンのM八七を歌いながら通過した。そのあと、敦賀の駅前に出てきたときは安堵したけど、背中に何か・・・、何もついていないはず。

さて、朝ごはんにと食べた鮭おにぎりが、塩味が最高に美味しく感じ、お米の甘味も深く味わえ、コンビニの鮭おにぎりで5つ星レストランの食事をしたくらいの幸福を味わえた、そんでそのあと飲んだ、麦茶に驚いた。麦茶ってこんなに美味しかったのか!?と、それくらい感動した。

パリに行ったら、この感動は味わえないが、向こうではどんな感動がまっているのかワクワクする。このあと明るくなりはじめ、滋賀県に入る峠をこえるのに、とても苦労した。疲れていたせいもありペースががたっと落ちたが、一番軽いギアでケチケチと登ってやり過ごせた。そのあと、下ってちょっとしたところに、ちょうどいいバス停があったので、そこに座って休憩。眠たかったので、そのまま寝てしまった。アラームもせずに・・・なので何分寝たのかも覚えてない。でもこれでしゃっきりして、元気がでた。そこから琵琶湖にむかって走り、朝日の綺麗な琵琶湖に感動したのも束の間、琵琶湖名物の強風に、横から前からボディブローをもらい、何が風向きが良さそうだ!と愚痴をいいながら走った。時々後ろからお尻を押すように、ふわっと吹いてくれる優しい風も居た。

PC7に着いた時にはカンカン照りで真夏日の天気だった。風と暑さと闘いながら単調で見慣れた景色の琵琶湖、湖畔沿いをひたすら南下。よく立ち寄るマクドナルドでマックシェイクをゲット。カルピス味が渇いた喉をうるおしてくれ、最高に美味しかった!一気に飲んだので、おきまりの頭がキーンってするやつが襲ってきた。マックシェイクのみながら瀬田川沿いを宇治に向かってはしった。ちょっとした起伏はあるものの、のこりも100kmきってたので気持ちも前向きになりいいペースで走れた。湖畔とは違い木々が日陰をつくって、風を和らげてくれるおかげで楽に走る事ができた。

宇治にでたら人人人、車車車であと猛烈な突風でうんざりした。最後のPC8に到着したけどやはり誰もいない。私は今何番目で前後に人は居るのか全く分からない状況、もうここからは市内でコンビニも沢山あるので買いだめはせず、プリンとオレンジジュースを飲食した。ほんとはシュークリームが食べたかったのだけれど、なんと売っていなかった。ゆっくりしてても仕方ないので、とっととゴールしようとプリン食べたらすぐに出発した。

ちょっと走って住宅地を走ってると警備員がチラホラ、だんだん増えて、交差点に2人は居るくらいになってきて、何事かと思ったが、先に進むと答えが分かった。進んだ先には競馬場があってそれの交通整理の警備員さんだった。競馬場周辺はこれからサミットでもあるかってくらいの警備員の数だった。競馬は大元が儲かるんですなぁ。ここからは地元の171号線に入り、171号線でひたすらゴールの川西まで走った。最後は暑さと車の熱気と向かい風と信号地獄にうなされながら走った。このあいだの400kmの大阪の信号地獄の時は深夜だったので暑さと車には悩まされなかったので、今思うと、あの信号地獄はまだ地獄じゃなかったなと、思うようになった。最後はなんかあっという間で、ゴールの600kmのファミリーマートに着いた時は帰ってきたー!感が凄かった。もう一人でガッツポーズしてた、都会のファミマの駐車場で独りガッツポーズしてる人を見た人はどう思ってたのだろう・・・。とりあえず32時間切れそうだったので急いでコンビニで買い物して、31時間50分で600kmを達成する事ができた。長かったようだけど短くも感じ、色々思い出も残り、今後の課題も見えて意義のある600kmだった。

自転車にも労をねぎらい、以前行った和菓子屋さんのみたらし団子が美味しかったので、お店をしらべたところ、コンビニの隣の隣くらいに口コミのすごくいい和菓子屋さんがあって、みたらし団子が絶品とのことだったので、そこに行って、お土産と、今食べる分のみたらし団子を頼んだ。

できたてのみたらし団子はフワフワでとろとろの食感で、程よい甘さのタレが口の中にトロ~っと広がり、うなるほどに美味しかった。これは最高のご褒美でした。そのあと車に戻って仮眠しようと思ったけど、14時の直射日光のあたる車内は灼熱地獄で、アイドリングもできないので窓開けて、少し寝る事にしたがやはり熟睡できず少しして暑さで目が覚めた。

15分程車で走ったところにスーパー銭湯があったので、頑張ってそこまで走り、そこで汗をながして冷やし中華(これがあたりで美味しかった。疲れてるので何食べても美味しいのかもしれない)を食べて車に戻ったら丁度夕暮れで日差しもましになったので窓を開けて扇風機まわして仮眠した。19時過ぎまで寝て、少し元気になったので家に帰る事にした。171号線を京都方面に走ってるとブルベらしき人を3人ほど見かけた。600kmの制限時間が40時間なので、22時までにゴールすれば間に合うので今すれ違った人たちはきっとゴールできたとおもう。その中にPC6で知り合った人らしき人も居た。途中セブンイレブンで飲み物買って、20時半過ぎには家に帰って来れた。今回は太ももが筋肉痛だったのと、おまたが擦れて痛かったのと、両手の掌が痺れて痛かった。肩やお尻は居たくならなかった。今回サドルにクッションを取り付けたおかげでお尻は痛くならなかったけど、その分擦れる部分が増えたのか、おまたが痛かった。筋肉痛は3日程続き、4日目には階段も普通に昇り降りできるようになった。

後日のリザルトで分かったが申し込み50人に対して、DNS(欠席)18人、DNF(リタイアか時間切れ)2人、を引いた30人がゴールできたようで、1番早かった人が28時間13分で、自分が2番目で31時間50分で、次が34時間42分だったので、自分の前後には人が居なく、ずっと孤独の戦いだったことが分かった。2番目だけど自分は睡眠時間が少なかっただけなので自転車のスピードではまだまだ。こんな休憩なしのペースでは1200kmは持たないので休憩や睡眠を入れたら、あと6時間はプラスになるとして、37時間50分、40時間のリミットギリギリですね。

次の7月の1000kmは暑そう。参加者また少なくてブルベらしい孤独の戦いになるのか、新しい挑戦にワクワクドキドキする。次は準備をしっかりして、体調整えて参加する事と、次はもう少しゆっくり走る事にしたいと思う。当日走ってるときは自分が全体のどこに居るのか分からないので、本当に焦る。少しでも前に前に、って気持ちになってしまい、結果はやく走れても疲労感がいっぱいいっぱいではアクシデントに対応できなかったりもするので、1200kmに挑戦するからには、心の余裕も持てるようにしないといけないなと思った。

↓子供が作ってくれた目標 ついに600kmまできたなぁ


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